目標とする血圧の値

血圧の目標数値は人によって違うことがあります。特に高血圧以外に持病があるかどうかと年齢が重要な要素です。高血圧学会が定期的に目標血圧のガイドラインを発表しており、それを参考にして自分の目標とする血圧の値を決めると良いでしょう。

高血圧学会の出しているガイドラインは定期的に内容が見直しされており、目標とする血圧の数値も少しずつ変わってきています。全体的に言えることは、目標数値が徐々に低くなってきているということです。これは、血圧は出来るだけ低く抑えた方が良いという考えが根底にあるのだと思います。血圧というのは血管内の圧力であり、これが高ければ高いほど、血管の劣化は早くなるということです。例えば、ゴムホースに常に水を流してるとして、低い水圧のものと高い水圧のものがあったら、高い水圧のかかっているホースの方が先にダメになることは想像しやすいと思います。

「高血圧治療ガイドライン2019」によると、75歳未満で合併症がない人の高圧目標は125/75mmHg未満です。ちなみに、以前のガイドラインでは135/85mmHg未満でしたので、上も下も10ずつ低くなったことになります。この数値は家庭で測定した血圧の目標値です。血圧125/75mmHgという数値はけっこうきびしい数値だと思います。かなりの人がこれよりも高いのではないでしょうか。ただし、この数値はあくまでも理想とする目標値で、「ここまでさげておけば血管ドラブルによる病気になりにくい」ということですが、これを超えたからといって、必ず病気を起こしてくるわけではありません。皆さんも、前のガイドラインの目標値135/85mmHgを最低ラインとし、125/75を最終的な目標にして血圧改善に務めると良いでしょう

一般的に、診察室で測定した血圧は家庭で測定したものよりも高くなります。「高血圧治療ガイドライン2019」では、診察室での目標血圧は5ずつ高い130/80mmHgです。また、ガイドラインでややこしい所は、「目標値」とは別に「基準値」がある点です。基準値は「これを超えたら高血圧です」というラインで、140/90mmHgです。例えば血圧が134/86mmHgだったとすると、「高血圧ではないが目標血圧よりは高い」ということになります。

これらの数値は、年齢や合併症の有無によって変化します。以下に簡単な目標値の求め方を書いておききますので参考にしてください。

高血圧治療ガイドラインによる、家庭での目標血圧(mmHg)

75歳未満の場合
  • 重度の脳血管障害がある場合:135/85
  • 慢性腎機能障害があり尿蛋白陰性:135/85
  • 上記のない成人:125/75
75歳以上の場合
  • 合併症なし:135/85mmHg
  • 以下の場合は可能であれば:125/75
    糖尿病、尿蛋白陽性の慢性腎機能障害、冠動脈疾患(狭心症や心筋梗塞)、重度でない脳血管障害、抗血栓薬を服用中
    ※下がりすぎても体調が悪くなることがあるので注意

75歳未満で持病のない多くの方は、目標血圧は125/75mmHgということになります。

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